icon 大菩薩・野脇ノ峰 icon


icon 山名
大菩薩・野脇ノ峰
icon 山行日
2013年3月30日 天気曇霧
icon 人数
10名
icon 費用
2,820円
木橋を渡る 

木橋を渡る

*** コースタイム ***

藤沢6:31=大月8:45=バス=桑西9:05~15―1060mピーク10:15~22―中双里11:47―奈良子林道12:13―野脇ノ峰12:50~13:10―鉄塔14:28~37―鳥屋ノ丸14:49―御前ノ頭15:59―真木川17:40~50―金の森山荘入り口18:20~34=バス=18:50大月=藤沢

【 歩行時間 8:45 】

*** 記録 ***

教育部の読図山行を、標識類のほとんどない中双里-野脇ノ峰-鳥屋ノ丸-御前ノ頭の周回コースで実施した。受講者に読図山行の経験を積んでもらうことを主眼に、区間を区切って各人に先導者を務めてもらった。

桑西でバスを降り、車道を進んで右の小路に入る。すぐに人家が途切れて山道になり、巡視路入口の標識が現れる。先に進むと左下から野分沢が近づき、沢の上流に粗末な木橋が見えてくる。この橋を慎重に渡ると、尾根に上がるはっきりした山道がある。

中双里への尾根を行く

中双里への尾根を行く

中双里にて

中双里にて

急坂をしばらく登ると鉄塔が現れ、傾斜が緩くなり、1060mピークに達する。その後は緩やかな尾根の上の明るい自然林の中を行く。やがて広く開けた中双里の頂上に着く。

ここには小さな山名標識がある。頂上から少し下り痩せ尾根に乗ると、すぐ崩壊地になり先に進めない。左下を見るとしっかりした巻き道があるので、崩壊地を慎重に下りこの巻き道に下り立つ。巻き道をわずか進むと、舗装された奈良子林道に出る。林道を右にしばらく進むと鳥屋ノ丸に下る山道の分岐に出合い、さらに進んで擁壁の途切れたところから左手のヤブに入ると野脇ノ峰に到達した。

脇ノ峰にて

脇ノ峰にて

御前ノ頭にて

御前ノ頭にて

古い山名標識と三角点がある。ここで昼食とする。

昼食の後、鳥屋ノ丸への分岐まで戻り、山道に入る。急斜面の痩せた岩交じりの尾根を下り、コルに達して小ピークを越え、つぎの小ピークに上ると鉄塔がある。平坦になった尾根を進むと鳥屋ノ丸の頂上に着いた。ここから木の幹に白ペンキで進路を示すマークが現れる。

金の森山荘入口に到着 

金の森山荘入口に到着

東尾根に入り南に転じて1030mのあたりで、尾根をはずれて左斜面に下るルートを示すマークが現れるが、これに従わずさらに尾根を下ると踏み跡が乱れ尾根が行き詰まる。倒木の散乱する斜面を左に横切り狭い尾根に乗り上げると、明瞭な山道があった。先ほど無視したマークに従えばこの道に乗っていたと思われる。

平坦な尾根をしばらく進むと御前ノ頭に達し、その少し先で三角点を見る。

ここから西方向に白ペンキのマークがあり、西尾根に下降路があるように見えるが、それには従わず馬立峠を目指して南尾根に入る。この尾根の920mで東に転ずべきであったが直進してしまい、850mで間違いに気付く。時間の節約のためそのまま尾根を下ることにし、道のない急斜面を下り、涸れ沢に下り立ち、この沢を下って真木川縁の平地に出る。

ここで、川を渡る橋を探すが見付からないので、川岸の踏み跡を下ると、やがて道路が現れ、橋が現れ、金の森山荘に到着した。車道まで出てバスを待ち、ほどなく来たバスに乗って大月駅に出ることができた。

*** 感想 ***

icon 踏跡の薄いルート N.K

登りの中双里のルートは分かりやすく、特に問題になるところはない。このルートは主に明るい自然林の中を行くもので、新緑や紅葉の時期には良いハイキングルートになるだろう。野脇ノ峰は林道の擁壁に囲まれているが、北側から回り込むと容易に登れる。

奈良子林道から鳥屋ノ丸までは尾根地形がはっきりしていて、間違えることはなかった。しかし、その先は一転して地形が分かりにくくなり、踏み跡も薄くなる。

鳥屋ノ丸の南尾根でのルートミスからは容易に復帰できた。御前ノ頭の南尾根でのルートミスでは、復帰ではなく強行突破を図ったが、涸れ沢の下りや河原に出てからのルート探索に時間を費やし、結果的には時間の節約にはならなかった。リスクを避けるためにもミスした地点まで戻るべきであった。

事前に、参加者を対象に山行ルートの読図の勉強会を開き、地形の認識の強化に努めた。山行当日は終日濃霧で周囲の地形が見えず、条件はよくなかったが、参加者は意欲的にバリエーションルートを歩いてくれた。

icon 多くの事を学ぶ A.K

リーダーから一カ月以上前に「チェックポイントを地形図上で確認し、ルートを引く」という宿題が出ていた。稜線をたどるとルートが出来上がり、そこに標識や鉄塔やミラーなどインターネットで得られた情報を書き加えていく作業は非常に楽しかった。

中双里は自然林に囲まれ、晴れていれば木間から遠くの山が望まれる素敵な場所である。クマやシカなどの動物たちにとっても豊富な栗の実が食べられる「憩いの広場」であろう。この日は濃霧であったから、色彩がなく幽玄の世界であった。野脇ノ峰はピークというよりなだらかな丘であり、ここもホッとできる空間であった。

しかしこの後は試練が待っていた。林道からバリエーションルートに入ると痩せ尾根の急降下の連続で、私は付いて行くのがやっとだった。分岐の所ではその区間担当のトップに従うだけで、私自身が納得して方向を選ぶという余裕がなかった。

バリエーションルートではたえず地形と方向と高度をチェックしなければならないが、それだけでなく道が崩壊して迂回路になっていたりという予想外の事態も発生する。テープやペンキを信用してよいものだろうかという判断も迫られる。

今回この歩きがいのあるバリエーションルートで多くのことを学んだ。次回は少しは進歩していることを自分に期待している。リーダーをはじめ三人の男性陣に助けられて、じゅうぶん山で遊べた一日だった。

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Tag:中央線,ハイキング,Vハイク
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