icon 丹沢に咲く春の花 icon

豊かな自然が残された丹沢の山には四季おりおりにたくさんの花を見付けることができます。春の登山道に咲く花たちを紹介します。

 

icon ウワズミザクラ(上溝桜) バラ科ウワズミサクラ属

2010.5.8 姫次

2010.5.8 姫次

日当たりの良い林縁などに見られる落葉高木。長い穂に白い小さな花を総状に付けます。

icon 分布:北海道(西南部)・本州・四国・九州

icon 生育地:山地の小川沿い

icon 花期:5~6月、大きさ:10~15m

 

icon ウワバミソウ(蟒蛇草) イラクサ科ウワバミソウ属

2015.05.06 鍋割山

2015.05.06 鍋割山

湿った登山道の脇に生える草で春に小さな花を付けます。東北などではミズと呼ばれる山菜です。

icon 分布:北海道・本州・四国・九州

icon 生育地:山地の湿った斜面

icon 花期:4~9月、大きさ:30~40cm

 

icon キクザキイチゲ(菊咲一華) キンポウゲ科イチリンソウ属

2010.5.8 蛭ヶ岳

2010.5.8 蛭ヶ岳

花は白色から淡青色まで、姫次の登山道に群生がありました。

葉は3出複葉で深い切れ込みがあります。

icon 分布:北海道・本州(近畿以北)

icon 生育地:低地から山地の明るい林内

icon 花期:3~5月、大きさ:15~20cm

icon 別名:キクザキイチリンソウ、ルリイチゲソウ

 

icon キバナノショウキラン(黄花の鍾馗蘭) ラン科キショウラン属

2018.06.17 丹沢 写真:N澤さん

2018.06.17 丹沢 写真:N澤さん

落葉樹林下などに生える腐生植物。

根茎から太い花茎を地上に伸ばしてその先に6~15個の花を付ける。

icon 分布:本州(関東以西)・四国・九州

icon 生育地:山地の落葉樹林下

icon 花期:6~7月、大きさ:20~30cm

 

icon キンラン(金蘭) ラン科キンラン属

2017.05.30 畦が丸 写真:T口さん

2017.05.30 畦が丸 写真:T口さん

2017.05.30 畦が丸 写真:T口さん

2017.05.30 畦が丸 写真:T口さん

平地・丘陵地の林の下に生える野生ラン、花茎の先に黄色い花を付けます。花弁の内側には赤い筋がはいっています。

icon 分布:本州・四国・九州

icon 生育地:平地・丘陵地の林の下

icon 花期:4から6月

icon 別名:-

 

icon ギンラン(銀蘭) ラン科キンラン属

2017.05.30 畦が丸 写真:T口さん

2017.05.30 畦が丸 写真:T口さん

平地・丘陵地の林の下に生える野生ラン、花茎の先に白い花を付けます。葉は細長い楕円形です。

icon 分布:本州・四国・九州

icon 生育地:低地から山地の林内

icon 花期:5から6月

icon 別名:-

 

icon ギンリョウソウ(銀竜草) イチヤクソウ科ギンリョウソウ属

2017.05.30 畦が丸 写真:T口さん

2017.05.30 畦が丸 写真:T口さん

2017.05.30 畦が丸 写真:T口さん

2017.05.30 畦が丸 写真:T口さん

山地の林間に生える腐生植物。葉緑素がなく腐敗したものから栄養分を取ることで生活する植物です。

icon 分布:北海道・本州・四国・九州・琉球

icon 生育地:山地の林内

icon 花期:6月中旬~7月中旬

icon 別名:マルミノギンリョウソウ、ユウレイタケ

 

icon クモキリソウ(蜘蛛散草、雲散草) ラン科クモキリソウ属

2018.06.17 丹沢 写真:N澤さん

2018.06.17 丹沢 写真:N澤さん

葉は楕円形~心形で、縁が細かく縮れる。花茎の先に5~20個の淡緑色の花を付ける。唇弁が巻き込むように強く反り返る。

icon 分布:北海道・本州・四国・九州

icon 生育地:落葉広葉樹の林床、林縁

icon 花期:6~8月、大きさ:10~30cm

 

icon クワガタソウ(鍬形草) ゴマノハグサ科クワガタソウ属

2017.05.30 畦が丸 写真:T口さん

2017.05.30 畦が丸 写真:T口さん

2015.05.06 鍋割山

2015.05.06 鍋割山

小さな花から突き出す雄しべを兜のクワガタに見立てて名付けられたと言います。

似た花にヤマクワガタもあります。クワガタソウは茎の毛が屈出することが特徴。良く見なけらば判り難いものです。

icon 分布:本州(東北南部から紀伊半島)

icon 生育地:山地のやや湿った林内

icon 花期:5~6月、大きさ:10~25cm

 

icon コイワザクラ(小岩桜) サクラソウ科サクラソウ属

2017.4.26 大コウゲ、ココウゲ、写真:T口さん

2017.4.26 大コウゲ、ココウゲ、写真:T口さん

2017.4.26 大コウゲ、ココウゲ、写真:T口さん

2017.4.26 大コウゲ、ココウゲ、写真:T口さん

2010.5.8 蛭ヶ岳

2010.5.8 蛭ヶ岳

サクラソウの仲間では湿原に咲くハクサンコザクラが有名ですがコイワザクラは山地の岩場に咲きます。姫次から蛭ヶ岳へと登って行く急な斜面に可憐な花が顔を出していました。

葉は腎円形で軟毛が多く縁は浅く5裂します。枝先に淡赤色の花を数個つけます。

icon 分布:本州(関東西南部・中部・紀伊)

icon 生育地:山地の岩場

icon 花期:5月、大きさ:5~10cm

 

icon サンショウバラ(山椒薔薇) バラ科バラ属

2016.05.21 明神峠から不老山

2016.05.21 明神峠から不老山

富士山周辺に分布するバラです。世附峠近くのサンショウバラの丘に群生地があります。葉がサンショウに似ていることから名付けられました。山中湖村の「村の花」になっています。

icon 分布:本州(富士箱根周辺)

icon 生育地:山地

icon 花期:5月~6月、大きさ:5m

icon 別名:ハコネバラ

 

icon シロカネソウ(白銀草) キンポウゲ科シロカネソウ属

2018.05.17 塔ノ岳 写真:S藤さん

2018.05.17 塔ノ岳 写真:S藤さん

2010.5.8 蛭ヶ岳

2010.5.8 蛭ヶ岳

姫次から蛭ヶ岳へと登って行く急坂に咲いています。白い萼片が平開し黄色い雄しべが目立ちます。

萼片が平開し裏側に条がほとんどない、花弁の柄がごく細いことなどが特徴です。

icon 分布:本州(神奈川~奈良)

icon 生育地:太平洋側の山地

icon 花期:4~5月、大きさ:10~20cm

icon 別名:ツルシロカネソウ

 

icon シロヤシオ(白八汐) ツツジ科ツツジ属

2016.05.22 檜洞丸 写真:S藤さん

2016.05.22 檜洞丸 写真:S藤さん

2016.05.22 檜洞丸 写真:S藤さん

2016.05.22 檜洞丸 写真:S藤さん

檜洞丸の山頂はシロヤシオが咲くところとして知られています。今年は例年にも増してたくさんの花が咲いていました。枝先に5枚の葉が輪生すること、白色の広漏斗形の花を1から2個ずつ付けをことが特徴です。

icon 分布:本州(東北から近畿)・四国

icon 生育地:太平洋側の山地

icon 花期:5月~6月、大きさ:4~6m

icon 別名:ゴヨウツツジ

 

icon シロヤブケマン(白藪華鬘) ケシ科キケマン属

2008.04.27 三廻部林道

2008.04.27 三廻部林道

ムラサキケマンの白花種です。花びらの先端に紫色が残っています。

icon 分布:北海道・本州・四国・九州

icon 生育地:やや湿った草原・市街地・農村など

icon 花期:5~6月、大きさ:20~50cm

 

icon タニギキョウ(谷桔梗) キキョウ科タニギキョウ属

2008.04.27 大山

2008.04.27 大山

小さな弱々しい花が上向きに咲きます。葉は卵円形で互生します。

icon 分布:北海道・本州・四国・九州

icon 生育地:山地の湿った林内

icon 花期:5~7月、大きさ:10cm

 

icon トウゴクミツバツツジ(東国三葉躑躅) ツツジ科ツツジ属

2018.05.17 塔ノ岳 写真:S藤さん

2018.05.17 塔ノ岳 写真:S藤さん

2018.05.17 塔ノ岳 写真:S藤さん

2018.05.17 塔ノ岳 写真:S藤さん

紅紫色の漏斗状の花を付けるミツバツツジです。雄しべが10本なのが特徴です。丹沢、箱根、関東などに分布します。

icon 分布:本州(宮城~三重鈴鹿山系)

icon 生育地:山地の温帯上部の林内

icon 花期:4~5月、高さ:2~3m

icon 別名:

 

icon ナツトウダイ(夏燈台) トウダイグサ科トウダイグサ属

2008.04.27 三廻部林道

2008.04.27 三廻部林道

花の形が昔のローソクを用いた照明に似ているからことから名付けられたと言います。夏の名が付いていますが開花は春です。

icon 分布:北海道・本州・四国・九州

icon 生育地:平地・丘陵地・山地

icon 花期:4~5月、大きさ:20~40cm

icon 別名:

 

icon ヒトリシズカ(一人静) センリョウ科チャラン属

2010.5.8 青根から東海自然歩道

2010.5.8 青根から東海自然歩道

ブラシのような白い花を1本だけ出すことからヒトリの名前を頭に付けた可憐な花です。源義経が愛した白拍子、静御前から名付けられたのでしょうがまだ草木の芽ぶきの浅い山道に咲く花は確かに可憐な感じを漂わせる花です。

icon 分布:北海道・本州・四国・九州

icon 生育地:丘陵や低山の林内

icon 花期:4~5月、大きさ:15~25cm

icon 別名:ヨシノシズカ

 

icon ヒメハギ(姫萩) ヒメハギ科ヒメハギ属

2018.05.17 丹沢 写真:S藤さん

2018.05.17 丹沢 写真:S藤さん

2018.05.17 丹沢 写真:S藤さん

2018.05.17 丹沢 写真:S藤さん

茎の先にカトレアに似た小さな花を付けます。花弁は筒状で赤紫色、白い糸のような雄しべが目立ちます。

icon 分布:北海道・本州・四国・九州

icon 生育地:草原・堤防・芝生

icon 花期:3~5月、高さ:5~15cm

 

icon ヒメウツギ(姫空木) ユキノシタ科ウツギ属

2018.05.02 丹沢

2018.05.02 丹沢

2018.05.02 丹沢

2018.05.02 丹沢

ウツギの仲間で白い花を多数つける。葉は長楕円状披針形で先がとがり縁に細い鋸歯があるのが特徴、ウツギはの葉は卵状長楕円形、花の時期は6月で1月ほど遅い。

icon 分布:本州(関東以西)、四国、九州

icon 生育地:日当たりの良い丘陵や山野

icon 花期:5~6月、大きさ:50~70cm

 

icon ヒメレンゲ(姫蓮華) ベンケイソウ科キリンソウ属

2015.05.06 鍋割山

2015.05.06 鍋割山

後沢乗越へと登って行く沢には黄色いヒメレンゲの花が咲いています。都会の道端に咲くメキシコマンエングサや海岸に咲くタイトゴメの仲間ですが、水際の岩などに群生する黄色い花は遠くからも良く目立ちます。

icon 分布:本州(関東以西)・四国・九州

icon 生育地:低地から山地の沢沿いの岩の上

icon 花期:5~6月、大きさ:10cm

icon 別名:コマンネングサ

 

icon マムシグサ(蝮草) サトイモ科テンナンショウ属

2008.04.27 大倉尾根

2008.04.27 大倉尾根

マムシグサの仲間は地域的な種類も多く見分けることも難しい花の一つです。神奈川の山にはマムシグサ、ミミガタテンナンショウ、ウラシマソウなど、仏炎苞は緑色で白い筋があるのが特徴、紫褐色のものもあります。

icon 分布:本州・四国・九州

icon 生育地:山地のやや暗い林内

icon 花期:4~6月、大きさ:30~80cm

icon 別名:コウライテンナンショウ、カントウマムシグサ

 

icon マメザクラ(豆桜) バラ科サクラ属

2010.5.8 蛭ヶ岳

2010.5.8 蛭ヶ岳

2010.5.8 蛭ヶ岳

2010.5.8 蛭ヶ岳

2010.5.8 蛭ヶ岳

2010.5.8 蛭ヶ岳

富士山や箱根を中心とした山地に分布する桜です。花は白色から淡紅色、小輪の一重咲の花を下向きに付けます。花は葉の展開に先立ち開花します。

icon 分布:本州(関東、中部の太平洋側)

icon 生育地:山地

icon 花期:3月下旬から4月上旬 、大きさ:3~8m

icon 別名:フジザクラ、ハコネザクラ

 

icon マルバスミレ(丸葉菫) スミレ科スミレ属

2015.05.06 鍋割山

2015.05.06 鍋割山

鍋割山から小丸へと続く稜線に咲いていました。

icon 分布:本州・四国・九州

icon 生育地:低山の森林や林縁

icon 花期:4~5月、大きさ:5~10cm

 

icon ミツバツツジ(三ツ葉躑躅) ツツジ科ツツジ属

2015.05.06 鍋割山

2015.05.06 鍋割山

2015.05.06 鍋割山

2015.05.06 鍋割山

春先の稜線にピンクの花を咲かせるミツバツツジ、葉より花が先に咲くことから一段とその艶やかさを引き立たせています。丹沢にはミツバツツジのほか雄しべが10本のトウゴクミツバツツジも咲いているようです。

卵形で枝先に3枚が輪生、雄しべが5本が特徴。

icon 分布:本州(関東・東海・近畿)

icon 生育地:山地の林内

icon 花期:3~4月、大きさ:1~3cm

 

icon ミツマタ(三叉・三椏) ジンチョウゲ科ミツマタ属

2014.03.23 屏風岩山 写真:S藤さん

2014.03.23 屏風岩山 写真:S藤さん

中国南部原産の落葉低木で室町時代に中国より移入され、江戸時代から製紙に使われるようになりました。各地で栽培されており野山に野化しています。丹沢にもミツバ岳や地獄沢橋周辺など多くの群生地があります。

icon 分布:日本各地

icon 生育地:

icon 花期:3から4月

icon 別名:-

 

icon ミミガタテンナンショウ サトイモ科テンナンショウ属

2008.04.27 大倉尾根

2008.04.27 大倉尾根

マムシグサの仲間は地域的な種類も多く見分けることも難しい花の一つです。神奈川の山にはマムシグサ、ミミガタテンナンショウ、ウラシマソウなど、仏炎苞の口辺部が耳たぶ状に張り出しているのが特徴です。

icon 分布:本州・四国

icon 生育地:山野の林内

icon 花期:4~5月、大きさ:30~50cm

 

icon ヤブウツギ(薮空木) スイカズラ科タニウツギ属

2016.05.21 サンショウバラの丘

2016.05.21 サンショウバラの丘

花は漏斗型の濃紅色、白い円柱状の柱頭が目立つのが特徴です。

icon 分布:本州(山梨以西)

icon 生育地:日当りの良い山地、林縁

icon 花期:5~6月、大きさ:2~3cm

icon 別名:ケウツギ

 

icon ヤマルリソウ(山瑠璃草) ムラサキ科ルリソウ属

2018.04.30 大山

2018.04.30 大山

2008.04.27 大倉尾根

2008.04.27 大倉尾根

大倉尾根の登山道にヤマルリソウが咲いていました。茎は斜上し淡紫色から淡紅色の花を次々と付けます。

icon 分布:本州(福島以南から九州)

icon 生育地:落葉樹林の林縁や道端など

icon 花期:4~5月、大きさ:20cm

 

icon ヨゴレネコノメ(汚れ猫の目) ユキノシタ科ネコノメソウ属

2010.5.8 姫次

2010.5.8 姫次

山地の湿ったところに生えるネコノメソウは小さな花です。葯の色、雄しべの数や色、葉の付き方など見分け方が難しい花の一つです。萼片の色が汚れた色と言うことでヨゴレと言うありがたくない名前が付けられています。

icon 分布:本州(関東以西)・四国・九州

icon 生育地:低山から山地・湿地・池沼

icon 花期:3~4月、大きさ:5~15cm

 

icon ワチガイソウ(輪違草) ナデシコ科オオヤマフスマ属

2010.5.8 蛭ヶ岳

2010.5.8 蛭ヶ岳

細い茎の先に白い小さな5弁の花を付けます。星のような赤い雄しべが良く目立ちます。

icon 分布:本州(関東以西)・四国・九州

icon 生育地:山地の木陰

icon 花期:6~8月、大きさ:5~15cm

 

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