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赤木沢出合の滝と淵 

赤木沢出合の滝と淵

2011年9月22日~25日

メンバー:10名

コースタイム

icon 9月23日 晴後曇

折立7:00―太郎平12:00~45―薬師沢出会14:05―薬師沢小屋15:05     行動時間8:05、歩行時間6:45

行動時間6時間05分 歩行時間4時間40分

icon 9月24日 晴

薬師沢小屋6:30―岩魚止ノ滝高巻き7:30~8:40―赤木沢出合9:20―ウマ沢出合10:30―大滝下11:55 ~12:05―装備解除13:25~50―稜線14:50~55―北ノ俣岳16:00―太郎平小屋17:25     行動時間10:55、歩行時間10:00

行動時間7時間05分 歩行時間5時間40分

icon 9月25日 晴

太郎平小屋6:35―五光岩7:15―折立9:50     行動時間3:15、歩行時間2:55

*** 記録   S.M ***

icon 9月23日

平塚駅に集合して出発、途中の相模湖でWさんの車と合流して車3台で折立を目指す。夜中の3時に ゲート前に到着して車の中で仮眠、翌日朝6時に起床し、折立の駐車場に7時に到着すると、すでに広 い駐車場は車でいっぱいだった。

朝食をとり、身支度を整えて出発する。前日までの暑さが嘘のような 涼しさの中、樹林帯を登り始める。なだらかな尾根へ出るが、ガスが掛っていて展望はない。太郎平小 屋に到着して、着替えなどを預かってもらい昼食をとる。冷たい風が吹き付けて震えるほど寒く、明日 の沢登りが不安になる。その後薬師沢沿いになだらかな道を下り、薬師沢小屋へ到着する。前日睡眠不 足のため、夕食後は早々と就寝となった。

icon 9月24日

今朝は雲一つ無い好い天気だが冷え込みが厳しく、小屋の前のテラスは霜で真白だ。身支度を 整えて梯子を下り奥の廊下の河原へ降り、黒部源流へと出発する。

冷たい水に時おり胸までつかり、へ つったりしながら左岸を進んで行った。先行のパーティが高巻きをしていくのにつられて高巻くと本来 のコースではなかったようで、踏跡が不明瞭になった。浮石の多いガレ場をやっとの思いで河原に下り、 暫らく進んで岩魚止ノ滝を左岸から高巻き、赤木沢の出合手前に到着した。

入渓する前の打ち合わせ(薬師沢小屋で)

入渓する前の打ち合わせ(薬師沢小屋で)

美しい滝へ向かう

美しい滝へ向かう

左岸をへツッて赤木沢に入ると、すぐに2段20mの滝を右から快適に登り、ナメ滝、そして階段状の 滝と次々と現れる。

聞いていたとおりの美渓が目の前に広がる。光の射す水床に白い飛沫をちらして流れ落ちる水とエメラ ルドグリーンの淵、まさに天へと向かう階段のようだ。

四段に連続した滝の前で

四段に連続した滝の前で

階段状の滝に向かう

階段状の滝に向かう

見栄えのする4段の滝が現れ2段、3段目を左 岸の草付きのしっかりした踏み跡から巻き、連続するナメ、小滝をヘツッたり、よじ登ったりと快調に 進んで行った。

緩やかな傾斜の滝へ向かう

緩やかな傾斜の滝へ向かう

大滝30mの落ち口で

大滝30mの落ち口で

広々と開けた沢の両岸に色づき始めた木々と、その先には稜線と青い空、その見事な光景に思わず歓声 が上がる。水の冷たさも気にならなくなって来たが、気を抜くと凍った石にすべりそうになる。

お昼に大滝の下に到着。右手のルンゼ状からの巻道はかなり高度感があり、途中は木の枝につかまり ながら慎重に登り、難所の35m大滝をザイルを使用することなく越えた。

その先は支流が分かれ細くなるが、それでもまだ、いくつか滝が続く。3本目の支流で右側へと抜けて 広々した草原へ出て装備を解除する。

いよいよ赤木沢も終了に近い

いよいよ赤木沢も終了に近い

遡行終了

遡行終了

詰めは、夏チングルマが咲き乱れていた広い草原だ。どこでも歩ける気持ちの良い場所だが、早朝から 何回も水に浸かった体は重く、なかなか体が前へと進まない。

赤木岳の裾を巻くように右へと歩き稜線へ出た。縦走路からは北アルプスの大パノラマが広がる。展望 を楽しみながら北ノ俣岳を越え、夕日に染まる赤い屋根の太郎平小屋へ到着した。

icon 9月25日

夜は満天の星、朝も晴天で、小屋の前から富山の街と日本海が綺麗に見渡せる。

下るのはもったいないような天気だが、下山開始。有峰湖を眼下にしながら下って行き、途中の休憩で コーヒータイム。最後の展望を楽しんだあとは樹林となる。順調に下り、ほぼ予定時刻に折立へと到着 した。

帰りは栃尾温泉の旅館「おき乃」で汗を流した。中央高速の渋滞を避けて御殿場経由で順調に走り、 八時過ぎには帰宅することが出来た。

*** リーダー所感 ***

三年越しの課題  O.H

三年越しの課題であった赤木沢に今年ようやく行くことが出来ました。発案者のIさんが、家庭の事 情で不参加となったため、急遽、リーダーを引き受けることになってしまいました。赤木沢の経験者が 一人もいないながら、研究熱心なSLのリードと、力をつけたメンバーの協力で、無事終了することが 出来ました。

赤木沢に対する想いは、メンバーそれぞれとは思いますが、終了した時の満足そうな表情は、それぞ れの想い入れを充分果たすことが出来たのではないでしょうか。

素晴らしい沢を発案してくれたIさんや山行を共にしてくれたメンバーに心からお礼を言いたいと思 います。そして、ご苦労様でした。

*** 参加者の感想 ***

icon やっと実現  W.K

何年ごしかの赤木沢、やっとやっと実現できました。天気にも恵まれ日本一素晴らしいといわれる沢を堪 能しました。明るく美しい水の流れ、見下ろした赤木平の草原、遠方に見える北アルプスの山々‥一生の記 念になると思います。リーダーの皆様、メンバーの皆様、本当にお世話になりました。ありがとうございま した。

icon 来られたことに満足  O.T

早朝の沢の水は冷たくとても不安でしたが、赤木沢に入ってからはお日様も当たり、ほっとしました。

沢から出て稜線を見上げた時はものすごく遠くに感じて飴をいただいて気力を取り戻すまでは泣きたい気持 ちでした。天候にも恵まれ太郎平小屋迄の雄大な眺めも楽しめて、初秋の赤木沢は素晴らしく、ここに来ら れた事につくづく幸せを感じました。皆様、ビッグな山行をありがとうございました。

icon 喜寿の素敵な記念山行 T.U

赤木沢を詰めて、北ノ俣岳横稜線の登山道に這い上がり、今遡行してきた奥の廊下と赤木沢を見下ろしヤ ッターと感激。8月に北アの縦走中、赤木沢を一望しながら「来月の赤木沢の詰めはこの辺りだな」と話し ながら歩いた同じ登山道に奇しくも再度立ち、黒部の源流をやった達成感でいっぱいだ。

今回は快晴に恵まれ、美しさは日本一と言われる位の美渓は、広く・明るく・青空と緑と水しぶきが綺麗 にマッチした景観が天上の楽園のようだった。

この絶景の沢は多くの滝や滑滝が連続して現れるが、ほとんど直登でクリアし、そして次々と変わる風景 の美しさに感動しながら遡行した。また、太郎平小屋までの稜線からは、剣・槍・穂・笠のアルプス大パノ ラマの眺望プレゼントを山の神からいただき感激。

念願だった憧れの赤木沢が実現できたのは、リーダーの適切なリードと素晴らしい仲間と一丸となって挑 んだたまものと感謝、として大事に留めておきたい。

** 費用 **

  1. ガソリン代 (435km×2÷10×140=12,180円)+高速代 21,000円/台
  2. 薬師沢小屋・太郎平小屋二食付 8,800×2=17,600円/人、小屋飲食費 1,100円/人
  3. 計 20,800円/人

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Tag:北アルプス,岩登・沢登,沢登り
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