教育・遭対部雪山実技訓練:富士周辺 富士山
2015年1月17日(土)~1月18日(日)
参加者:CL:W辺、(初級)SL:M田、N村カ、M呂木、A部ジ、O本、(初心)SL:O田、E藤
(会員の参加者数:男5名、女3名)
1/17(土) 晴れ
御殿場8:30=(ジャンボタクシー)=9:10中ノ茶屋9:20――10:35大石茶屋10:45――11:25馬返し
11:35――11:50一合目――12:45二合目14:20――15:05三合目15:10――15:55四合目16:00――18:15佐藤小屋(泊
1/18(日) 晴れ
8:30~10:45 室内講習 佐藤小屋11:45――六合目12:30――佐藤小屋12:50――13:05林道
13;15――13:55三合目14:05――14:45馬返し14:55――15:40中ノ茶屋15:55 =(ジャンボタクシー)=16:30御殿場
1月17日
前々日に降った雪が残り、中ノ茶屋から歩き始める。馬返しからは登山道が完全に雪に覆われ歩きやすく二合目までアイゼンなしで歩を進める。体調の悪いメンバーがいたので、荷物を分散して、予想以上に時間がかかったが、無事に佐藤小屋に到着する
1月18日
前夜から強風がひどく、朝になっても止まないので、室内でハーネス・簡易ハーネスの装着の仕方やザイル、カラビナ等の使用方法等の講習を開く。風が弱まってきたので、六合目六角堂まで新雪の急斜面を交代しながらラッセル訓練を行う。
寒い夜道の行進となったが、全員、動揺することなく冷静に行動していた。悪天により予定どおりの訓練は出来なかったが、身動きできないほどの富士山の烈風を全身で持って実際に体験することができ、無理な行動が事故に直結する恐れがあることを経験する良い機会となった。
EM
以前から参加したいと思っていた雪山実技。ワクワク、ドキドキしながら出発しました。 歩き始めから雪に悪戦苦闘。必死に歩くのですが足が思うように動かず、小屋に着いた時は、もうこれで十二分に歩行訓練が出来たと思える程でした。 翌日は朝から風が強く、室内でザイルやカラビナの使い方、ザックの詰め方などを教わり、とても有意義な訓練となりました。小屋の皆さんの対応もとてもよく、これはひとえに以前から利用して来られた山の会の皆さんが、良い関係を築いてきて下さったお蔭と感謝です。帰りは少し慣れたこともあり、楽しく下ることが出来ました。リーダーをはじめ皆さんお世話になりました。 最後にいつまでも心に残る星空を見ることが出来ました。これも感謝です
AJ
「もし万一、こういう事態になったら」という体験を、期せずして身体で覚えることができた雪山実技となった。当初の予定では佐藤小屋に15:30着だったが、体調不良の方が出て18:15着。既に夜の帳は降り真っ暗、風は殆ど無かったが、それでも気温は零下10℃。歩いても牛歩の歩みで、一向に身体は暖まらず、却って寒さが募るばかり。林道あたりで下に見えた河口湖の街の灯りもきれいだと思ったのはほんの一瞬、街の灯りや夜空の星よりも何より小屋の灯りが欲しい心境だった。それでも、14時過ぎに二合目を出立する際のリーダーの、「ヘッドランプはすぐ出せるように」という指示、「着衣は1枚追加等」が適切だったのは、その後、身をもって体験できた。ヘッドランプのような小さいものは、暗くなり、おまけに冷えて手が凍える状態ではスムーズな出し入れが難しい。佐藤小屋に着いた時にはホットすると同時に、指先が冷えて固まり、スパッツを外すのも厄介な状態だった。翌日の朝は風が強く待機しザイルワーク、昼近くなり風が収まったので30分ほど、当初の予定の雪上訓練。ここでも、新雪で膝までもぐる登攀の大変さを知った。足を挙げても1歩で進めるのは、せいぜい10~20cm程度。エネルギーばかり消費するが一向に進まないラッセルとはこういうものかと体験できた。ということで、当初の予定とは違う形となったが、雪山の様々な側面を体験できた貴重な実技でした。適切な判断・指示、労を厭わない対応をしていただいたリーダー・サブリーダーの方には本当に感謝しています
OK
ヘッドランプに照らし出された雪道を歩き続け、ふと空を見上げるとオリオン星座が間近に光っていた。やっと右手上にめざす佐藤小屋の灯りが見えたが、林道からのトレースが見つからない。小屋に着くまでのリーダー、サブリーダーの心中の苦労を痛いほど感じた。今回学んだことは、冬山の厳しさの実感である。4時を過ぎての気温の下がり方、-10℃を歩き続ける体感。例えば、ヘッドランプを出してつけようとしても手がジンジンして、細かな作業がしにくいなど、雪山はもちろん、今後の自分の山登りのために考えさせられる場面がいくつもあった。訓練本来のアイゼンをつけての歩き方や個に応じた指導があり、ありがたかった。でも技術の習得以上の大切なことを教えてもらった気がする。訓練のためのザイルや装備を担ぎ、未経験者を指導しながら、さらに全員の安全を保証することの大変さ。会員のより安全な登山のために行う訓練で、その訓練にはリスクも伴うという矛盾の中で、責任をもって、毎回取り組んでくれている教育部の人に頭が下がるばかりです。
- ジャンボタクシー(往復) 26,800円、宿泊費 8,000円/人
- (11,350円/人)
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