北アルプス:西穂~槍縦走
2016年8月31 日(水)~9月3日(土)
参加者数:8名(男性5名、女性3名)
8/31(水)晴れ
辻堂7:30=11:30新穂高温泉(昼)12:00=新穂高RW12:35=12:55西穂高口13:15-(5)-14:30西穂山荘14:50-15:05丸山15:20-15:35西穂山荘
行動時間2:20 歩行時間1:50
9/1(木)晴れ
西穂山荘4:25-朝食(15)-5:55独標6:00-6:30ピラミッドピーク6:35-(5)-7:35西穂高7:50-(5)-(10)-10:55天狗ノ頭(昼)11:15-11:50天狗のコル12:00-(10)-14:30ジャンダルム14:35-(5)-(10)-(5)-16:45奥穂高16:50-17:40穂高岳山荘
行動時間13:15 歩行時間11:05
9/2(金)晴れ
穂高岳山荘4:35-5:00涸沢岳5:20-(5)-6:30最低コル-(5)-北穂8:15-8:20北穂小屋8:30-(10)-10:15A沢のコル10:25-10:50長谷川ピーク-11:30最低コル(昼)11:45-(5)-13:25南岳小屋13:50-南岳14:05-(5)-中岳15:50-(5)-(5)-17:15槍ヶ岳山荘
行動時間12:40 歩行時間10:40
9/3(土)晴れ
槍穂往復:槍ヶ岳山荘4:30-4:55槍ヶ岳山頂(ご来光)5:25-5:40槍ヶ岳山荘6:40-7:45千丈分岐7:50-8:30水場8:35-9:25槍平9:35-10:35滝谷出合10:45-12:10白出沢出合(昼)12:30-(5)-新穂高RW14:05-14:20新穂高P
行動時間8:40 歩行時間7:25
8/31 西穂口~西穂山荘
予定の30分程前に新穂高温泉に到着、登山者用駐車場はほぼ満杯で2巡目に空きを見付けて駐車、身支度をしてRW乗場に向う。途中、登山指導センターに登山届を提出し、RW乗場の食堂に入った。
昼食を済ませRWで山頂駅の西穂高口へ。屋上展望台にて遠く遙かに望む槍ヶ岳に登高意欲を掻き立てられる。本日の行程は西穂高山荘までの約1時間半、山荘に到着後に丸山を往復した。
9/1 西穂高~ジャンダルム~奥穂高
未明の出発、小屋裏の大岩ゴロゴロの登山道は前日の丸山往復のお蔭で歩き易い。やがて辺りは明るくなり風を避け朝食。暫くして道が岩稜に変わると西穂独標に到着。独標からは険しい岩稜になる。
両側が切れ落ちた痩せた岩稜を慎重に登りピラミッドピークに到着。急峻な岩稜の登下降を繰返し、飛騨側を巻くように西穂高の山頂に出た。
休憩の後、西穂~奥穂の核心部に、西穂高までの登山道に比べ踏み跡がやや不明瞭になる。間ノ岳のコルまで大小のピークが連続する。間ノ岳は山頂と意識せずに休憩をしていたようだ。間天のコルを下って天狗ノ頭への登りは気持ちの良い赤茶けた逆層のスラブ、快適に攀じて天狗の頭の広い山頂で昼食にした。
天狗のコルに下り天狗沢への分岐を確認、ほぼ予定時間であった。此処からジャンダルムまではガラ場の多い脆い岩稜・岩壁が多かったとは言え予定以上の多くの時間を要した。残念ながら力量不足で、畳岩尾根ノ頭もコブ尾根ノ頭も認識することなく通過し、ジャンダルムの基部に到着した。
基部にザックを置いて空身でジャンダルムを往復、再びザックを背負ってジャンの基部を巻き痩せ尾根を下った。ロバの耳は飛騨側を巻き、コルに降立つと正面に馬ノ背の岩稜が迫って来た。
快適な大岩の急な痩せ尾根はスラブのリッジになりグングン高度を稼ぎ、やがて傾斜が落ち岩稜の核心部を無事終了した。若干の登りで奥穂高岳に至り写真撮影の後、穏やかな稜線を穂高岳山荘へ向かった。
9/2 奥穂高~大キレット~槍ヶ岳
未明のうちに涸沢岳へ、山頂にて夜明けを待ちながら朝食。山頂の眺望を楽しんでからクサリ場や鉄梯子の続く脆い岩稜を下る。慎重に下ること1時間強で最低コルに到着、安定した岩稜になりホッとする。最低コルからは安定した急峻な岩稜が続き滝谷側の高度感を楽しみ北穂に到着。北穂小屋で冷えた牛乳やホットコーヒーで鋭気を養い、いよいよ本日の核心の大キレット越えに取り掛かる。
小屋裏からガレ場を下り、飛騨泣きと言われる浮石の多いクサリ場の難所を慎重にA沢のコルまで下った。つづく長谷川ピークは安定した岩尾根で気持よい。ピークを越え最低コル付近の適当な場所で昼食。南岳の基部までは這松の痩せ尾根の上り下り、やがて鉄の大バシゴを登り左から巻くように南岳山頂に出た。南岳小屋で大休憩、雄大な稜線を槍ヶ岳山荘へと向かった。
9/3 槍ヶ岳~槍平~新穂高温泉に下山
槍の穂先が未登の二人が山頂でのご来光に合わせ穂先を往復、全員揃って朝食そして下山。飛騨乗越から暫くは正面に笠ヶ岳、右手に中ノ俣、薬師、三俣、鷲羽、水晶などの山々が連綿と続いている。
次第に高度下げ景色が見えなくなるとキイチゴやブルーベリーの楽しみになった。槍平、滝谷出合、白出沢出合とポイント場所で一息入れ新穂高温泉に下った。車で大型日帰り温泉の平湯の森に立寄り4日間の汗と疲れを流し帰路についた
国内最高難度の技量と体力を要するといわれる縦走路2本を連続して踏破しようという相棒の提案に乗ったものの、74歳の体力の衰えを技量でどこまでカバーできるか正直不安は残った。当然、例年以上に夏山前のトレーニングに勤しんだ。
メンバー8名、この種の岩稜縦走はメンバー数が増えれば増えるほど所要時間が幾何数的に増加する。技量・体力とも確かなメンバーにつき、2班に分けた。それでも先頭がクサリ場・ハシゴ場に取り付いて前が抜けるまで最後尾は待ち時間になり、先頭は後続の様子が確認出来るまで待ち時間になる。所要時間の増加は避け得ない。
それよりも何にも増して安全第一、時間を要しても無事完踏することにある。絶好の天候に恵まれたとは言え、メンバー諸兄姉の本山行の目的に対するご理解と素晴らしいチームワークに支えられ予定のコースを踏破し無事に帰還することが出来た。
なお、本コースのような岩稜、岩場などの危険個所が連続するコースに8名もの大パーティで入山することの可否について自問自答している。74歳の爺さんを先頭に山ガールが続くかと思えば、良く見りゃ若者のお袋さんくらいか、8名が避けるスペースも無く、結局いつも道を譲って貰った。交わす言葉で和やかな一期一会の出会いと別れであったが、気になった。