裏丹沢・ミカゲ沢ノ頭北西尾根~檜洞丸北尾根
2018年6月30日(土)
参加者数:男性7名、女性4名 合計11名
コースタイム
6月30日(土) 曇り
7:10日陰沢橋7:25 - 8:10広河原 - 8:25岩水沢出合(地蔵尾根取付)8:35 - 9:30金山谷出合 - 9:35ミカゲ沢ノ頭北西尾根取付9:45(10:25) - (10:55)崩壊地横 - (11:20)1230mピーク - 12:00ミカゲ沢ノ頭12:10 - 12:50臼ヶ岳休憩所13:15 - 14:15金山谷乗越 - (5) - 15:20青ヶ岳山荘15:30 - (5) - 17:05広河原17:15 - 18:05日陰沢橋
(行動時間10時間40分、歩行時間9時間15分)
山行経過
空気が湿っている。山の尾根はガスっていて、時々細い雨が落ちる。日陰沢橋を予定通り出発し、神ノ川林道を辿り50分程で広河原に着く。彦右エ門谷の第二堰堤の左岸のステップから河原に降りる。
10分程神ノ川の左岸を進むと正面に大岩が現れ、岩水沢出合に辿り着く。身支度を整えて対岸に渉り、「地蔵おね」と書かれた札の掛かった木立の脇から岩壁に這い上がる。
5m程上った辺りで地蔵尾根ルートから離れ神ノ川の上流に向う踏跡を辿る。涸れ沢を横切って奥に進み魚止滝上の河原に降り立つ。6mのナメ滝がある。いつもなら左岸の岩を伝って行くところだが、岩が濡れていて滑りやすい。山側を高巻いてナメ滝をクリアすると正面に地蔵尾根の突端が見える。
石を伝って地蔵尾根側に渡り、ゴーロの岩を乗り越えて進むがやがて断崖となる。石跳びに苦労しながら左岸に渉ると2m程の小滝が現れる。小滝の前には滝の大きさには不釣り合いな大きな釜が広がり、コバルトブルーの美しい水を貯えている。小滝の左岸の岩壁を慎重にへつって越えると右から直角に金山谷が入ってくる。真っすぐ行くと仏谷だが、左岸を攀じ登って金山谷に向う。
金山谷に降りると対岸にミカゲ沢ノ頭北西尾根の取付が見えた。やわらかい土の急斜面を木の根っ子に掴まりながら攀じ登り尾根に向う。急登を30分程登ると崩壊地の横を通過した。沢から吹き上げてくる湿気を帯びた風が汗だくの体を冷やしてくれる。徐々に傾斜が緩くなる。ザックからストックを取り出しスピードを上げ、取付きから1時間程で1230m点を通過する。
1370m付近で尾根が2つに別れる。コンパスを合わせて南東の尾根を下り、コルを過ぎるとガレ場に変わる。ガレた石に足を取られながらハコネハナヒリノキを掴み、右側の崩落地沿いに急斜面を這い上がる。ミカゲ沢ノ頭の鹿柵に出たのは、コースタイムに10分遅れの12時丁度だった。
一般登山道に出て檜洞丸へ向かう。40分程で臼ヶ岳に到着し仏谷出合で別れたチームと合流する。臼ヶ岳休憩所で右に折れて急坂を下り神ノ川乗越に向う。神ノ川乗越で登り返し、金山谷乗越を過ぎると檜洞丸の急坂に差し掛かる。ガスって視界が利かない登山道をジグザグと辿って高度を上げて行くと、霧の向こうに青ヶ岳山荘の青い屋根が見えた。
青ヶ岳山荘で10分程休憩し、山荘裏から鹿柵伝いに西に向い、北尾根を下る踏跡を探す。五葉ツツジが群生する北尾根の斜面を下り、1時間30分程で広河原に辿り着いた。神ノ川林道を下り日陰沢橋に戻ったのは18時5分だった。
リーダーの感想
6月に梅雨が明けるという異常気象の中、暑さと急登の厳しい山行だったが、沢から吹き上げる南風に救われた。参加人数が11名と多かったため2班に分かれて行動したが、仏谷出合ではぐれてしまった。臼ヶ岳の休憩所で合流できたが、帰りのルートは檜洞丸北尾根に変更した(当初の予定は、蛭ヶ岳-姫次-風巻ノ頭のルートで戻る予定だった)。ミカゲ沢ノ頭北西尾根取付までは、一旦源蔵尾根に上がり仏谷出合に下るルートもあるが、マダニにおびえながら藪を掻き分けて歩くよりも、陽の当たる清らかな沢を遡行するこちらのルートが気に入っている。ミカゲ沢ノ頭北西尾根の急登、頂上手前の厳しいガレ場の登りと、岩を跳んで沢を渉り岸壁を攀じ登る神ノ川遡行アクティビテイはセットで愉しみたい。