東黒沢~白毛門沢
山行日:24年10月12日
山 名:谷川・東黒沢~白毛門沢
区 分:グループ
形 態:沢登
参加者:5名(男性:1名、女性:4名)
コースタイム
10月12日天気 晴れ:東黒沢~白毛門沢
・10/11(金)19:00藤沢発…圏央道…関越道水上IC…21:40頃 谷川岳インフォメーションセンター幕営(就寝)
・10/12(土)6:00谷川岳インフォメーションセンター…白毛門登山口駐車場…6:30東黒沢橋先より入渓…7:35ハナゲの滝…8:30白毛門沢出合…大滝タラタラのセン…二俣(右俣へ)…13:40白毛門山頂…14:20白毛門登山道より下山…16:50白毛門登山口駐車場
歩程7㎞ 標高差1,050m 山行時間10:47(行動9:54+休憩0:53)
山行の過程
紅葉シーズンの晴天の連休とあって谷川岳インフォメーションセンターの広い駐車場や白毛門登山口駐車場は多くの登山者の車で賑わっていたが、白毛門沢に向かうパーティは我々だけのようであった。
予定通りに出発。白毛門登山口駐車場から東黒沢橋前の二俣を右に入ると沢へ向かう明瞭な史跡があり、程なく入渓(アプローチはほとんど皆無)。東黒沢に入るとすぐに綺麗なナメや淵が見られ癒しの渓相である。穏やかな東黒沢を気分よく30分も遡行すると大きなナメ滝「ハナゲの滝」に出くわす。増水すると“白竜”と化すハナゲの滝の水量はほどほどで、綺麗な水しぶきをあげながら我々を大いに誘う。ハナゲの滝を右俣からとりつき滝の途中をトラバースしながら左岸へ。滝の傾斜が急になった地点からは明瞭な巻道があり、巻道を降りてハナゲの滝の落ち口を過ぎるとすぐに東黒沢と白毛門沢の出合に出る。
東黒沢から白毛門沢へ入ると傾斜は増し、階段状のナメや斜滝がトイをかけて高度をグングン上げていくこととなる。トイ状小滝などぬめって滑りそうな滝は迷わず巻いた今回であるが、どの滝にも(明瞭とは言い難いが)巻き道があるので初級者にも安心のルートである。
ルート中盤に出くわす2段約20mの大滝タラタラノセンがルート中のメインであるが、今回は下段から大滝の右岸を大きく巻いて巻道からその壮大な滝を堪能することになった。一方でこの巻道の登攀に難渋した。かなりの傾斜を藪漕ぎで進むが、漕いでも漕いでも沢への合流地点が遠く感じ体力も消耗した。
大滝の巻き道から再び沢へ合流すると沢はさらに開放的になり、沢の中央に居座る巨岩等、絶景ポイントが続く。高度1250m地点の二股を今回は右俣に入り、ここから水流はぐんと少なくなるが、沢の傾斜は増し、白毛門の頂上に突き上げるまで休みなく3級程度のクライミングが継続する。
喘ぎながら岩のホールドや足場を一つひとつ確かめ、さらに高度をひたすら稼いでいくと、やっと目の前に白毛門稜線が見える。遡行の充実感を体で感じながら、目指すピークまで1ピッチで到着。
熊笹をかき分けて白毛門山頂に着くと360度の絶景が我々を出迎えてくれた。予定より1時間弱早い登頂であった。
リーダーの感想
天気よし、ルートよし、足並みそろったパーティよし!と三拍子が揃い楽しく充実した山行であった。
前夜泊での日帰りではあったが、久しぶりの上越の沢は丹沢と比べ手応も大きく、白毛門ピークに突き上げる急峻な沢と晴天のコントラストは爽快そのものであった。一方で、1250mの二股を抜けたルートの後半は、延々と続く3級クライミングの様相で、足がつりそうになり内緒でツムラを飲みながらなんとか登っていたが、賑やかに歓声を上げながらしっかり着いてくる女性軍は頼もしい限りであった。
特に、沢が2回目のSさんは危なげなく楽しく沢の遡行を堪能できたようで、新人ながら秘めたポテンシャルは高く今後が楽しみ。他の女性軍も、会きっての年間山行数を経験するKHさんや難波の沢屋Oさん、そしてオールラウンドクライマーのKYさんと良きメンバーに恵まれ安心して遡行することができた。
シーズン最後、充実感で終えた沢の余韻を噛みしめながら土合の家の温泉で汗を流し、来シーズンのルートへと思いを馳せながら帰路に着き山行を終えることができた。メンバーに感謝。