icon 富士周辺・愛鷹山 icon


2019年5月18日(土) 曇り

参加者数:12名(男性6名、女性6名)

コースタイム

湘南台6:15、平塚6:30⇒東名高速⇒7:20駒門SA⇒裾野IC⇒7:50山神社8:10-⑤-⑤-9:05黒岳9:15-⑩-⑤-11:45越前岳(昼食)12:15-13:05呼子岳13:15-13:30割石峠13:40-⑮-15:00大杉15:15-16:00山神社⇒東名高速⇒17:45平塚、17:45湘南台

行動時間 7時間50分、歩行時間 6時間5分

*** 山行経過 ***

icon あしたか山荘まではスギの植林帯をひたすら登る。山荘からひと登りで標高1,000mの黒岳-越前岳の稜線との合流点に出る。樹林の様相は一変してスギ・モミ・ツガ・ミズナラ・モミジ等の針広混交林となる。進路を右手(北東)に取ってまずは黒岳へ向かう。ひとしきり急登を登るとスギの巨木が目立ち始める。この辺りは裾野市指定天然記念物の杉天然林で、樹齢400年と言われる巨木が林立する。その林縁部にチラホラと白い円い花が、まだ開ききっていないヤマシャクヤクだ。近年盗掘によって全国的に個体数を減らしているとのことだが、ここではこちらにもあちらにもと相当の個体数が生育していて喜ばしい。黒岳山頂は気持ちの良い広場で、本来は緑の額縁から富士山の秀麗な姿を眺望できるはずなのだが、本日は厚い雲が垂れ込めて思い叶わず、残念。しかし、山頂看板付近にサンショウバラの開花寸前の株3株を見つけてまた喜ぶ。

山神社から入山

山神社から入山

あしたか山荘

あしたか山荘

黒岳の天然杉群

黒岳の天然杉群

ヤマシャク

ヤマシャク

icon そこから来た道を引返し、合流点を過ぎて越前岳へと向かう。標高1,100mあたりで遠慮深げに咲くピンク色のツツジを発見。葉は枝の先端に5枚、雄しべは7-9本、アシタカツツジだ!それより標高を上げるとトウゴクミツバツツジが目立ってくる。1,200mあたりの個体は既に落花期に入っているが、1,300m台では見頃、それ以上では濃紅色の蕾が美しい。残念ながらこの標高ではアシタカツツジはまだ固い蕾だ。左手に位牌岳から鋸岳を見ながら、塹壕のようにえぐれた登山道を黙々と登るとやがて愛鷹山系の最高峰越前岳(1,504m)に到着。眼下に富士市と相模湾を遠望する。愛鷹山の上にだけ重苦しい雲がかかっており下界は晴天のようだ。昼食を摂っているいるうちに、厚い雲にも割れ目ができて春の陽射しが射しこむ。

アシタカツツジ

アシタカツツジ

シロバナタチツボスミレ

シロバナタチツボスミレ

山頂付近のトウゴクミツバツツジの蕾

山頂付近のトウゴクミツバツツジの蕾

稜線から眺める富士市と駿河湾

稜線から眺める富士市と駿河湾

icon 岩がちな急斜面を一気に呼子岳まで下る。途中、本日3番目のお目当てのアカバナヒメイワカガミの群落をたっぷりと堪能する。さらに割石峠周辺では、絶滅危惧種(神奈川県)のコイワカガミを発見。この時期まで咲いていてくれたことに感謝。その後、ゴロの多い東沢を下り、大杉(大人4人で抱える天然杉の巨木)でコーヒーブレークを楽しみ、予定時間通り16:00に山神社駐車場に無事帰着した。

越前岳のお地蔵さん

越前岳のお地蔵さん

アカバナヒメイワカガミ

アカバナヒメイワカガミ

割石峠

割石峠

東沢のゴロ場を下る

東沢のゴロ場を下る

コイワザクラ

コイワザクラ

ブナに寄生するブナハアカゲタマフシの虫こぶ

ブナに寄生するブナハアカゲタマフシの虫こぶ

*** リーダーの感想 ***

ツツジのトンネルから富士山を眺める、という当初の目論見通りには行かなかったが、アシタカツツジ、アカバナヒメイワカガミそしてコイワザクラという、所謂フォッサマグナ要素の希少植物の美しい花を見ることが出来、またヤマシャクや天然杉の元気な姿を参加者全員と観察できたことは、令和最初の自然保護部山行として満足できるものであった。

*** 参加者の感想 ***

花見のタイミングは常に難しいものですが、事前にCLから配信されていた5月中旬の愛鷹山系の花のリストのうち、固有種のアシタカツツジをはじめ、ほぼ全ての花が見られたことはとても幸いでした。時々のぞく晴れ間に映える木々の緑も美しく、改めて山の自然の恵みを感じる、自然保護部主催らしい山行になったと思います。個人的には会山行のSLを初めて務め、少し緊張感がありましたが、参加者のほとんどがベテランの大先輩。花をゆっくり観察したり、にぎやかな休憩を度々はさみながらも登頂・下山ともピッタリ予定通りでした。楽しく安全な山行ができたことに感謝しています。最後の休憩時、みんなで飲んだコーヒーが格別でした!

久しぶりに大勢の皆さんと歩き、終始会話の絶えない楽しい山行を楽しませていただきました。またこのタイミングで見る山々の緑の色合いの澄んだ美しさに感動し、生命の躍動を全身で感じる一日でした。皆さんと愛鷹の自然に感謝!

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Tag:富士山,ハイキング,
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