薄墨桜と熊郷白山
2019年4月12日(金)~13日(土)
参加者: 男性2名 女性1名 計3名
コースタイム
4月12日(金)晴れ
小田原8:08=(新幹線ひかり503号)=9:27岐阜羽島10:00=11:00根尾谷薄墨桜(昼食)13:00=登山口下見、甘南美寺等(3時間)=16:00宿到着
4月13日(土)快晴
宿6:30=6:45能郷谷林道ゲート7:00―8:00能郷谷登山口⑩―⑤⑩-10:30前山⑩―⑤⑤-12:05能郷白山12:15―13:15前山(昼食)13:40―⑤⑤-15:15能郷谷登山口15:25―16:15能郷谷林道ゲート16:30=16:45うすずみ温泉17:30=18:40岐阜羽島駅19:15=(新幹線ひかり532号)=20:36小田原
(行動時間 9時間15分 休憩時間 1時間40分)
山行経過
前日下見をしていたので、13日の朝はスムースに林道ゲートに到着し、予定通り7:00に出発。林道を1時間歩いて登山口に到着。直後の渡渉は難なく通過。
谷筋から尾根に乗換える急登を過ぎた1/6地点から登山道に雪が現れ始め、前山への尾根道の"お迎えブナ"からは雪道となる。腐れ雪だがまずまずの締まり具合でつぼ足で進む。
時折踏み抜きもあるが大きな障害とはならない。大きなダケカンバが目印の1,300m地点の雪庇のあるやせ尾根の急登をクリアして、予定通り10:30に前山に登頂。しかし、ここから能郷白山頂上直下までの稜線が思いの外長くかつアップダウンがあり時間を食う。
能郷白山山頂への直登は傾斜は急であるが、表面がクラスト状の雪が程良く締まっていて踏み抜きもなく、ストックとチェーンスパイクで問題なく登れた。予定より35分遅れの12:05に登頂。雲一つない絶好の天気の下広々とした頂上から荒島岳、白山、御岳、遠く北アルプスの山々の景色を堪能した。
下山はシリセードなどを楽しみながら滑るように下降。しかし前山までは来た道のアップダウンを繰り返すので結構辛い。前山からは疲れた足に鞭打ってひたすら急斜面を下り、予定より45分遅れで林道ゲートに無事到着。
しかしその遅れも想定内で、うすずみの湯(宿泊者は無料)で汗を流し、予定通りの新幹線で帰路に就いた。
リーダーの感想
薄墨桜は山高神代桜(山梨県)、三春の滝桜(福島県)と並ぶ日本三大桜のひとつ。樹齢1,500年と言われるエドヒガンだが、樹勢はまだまだ旺盛で満開を迎えたこの時期、薄墨色の花が豪華絢爛に咲き誇って見事であった。
この時期の能郷白山はなかなか手強い。全行程の1/2が雪道であり、しかも長い急登が続く。それでもこれ以上ない好天に恵まれて全ての行程を無事に終えることが出来たことはリーダーとして無上の喜びであった。広々とした純白の頂上で味わった達成感と360度の眺望は、費やした労苦に十分報いるものであり、雪好き健脚の岳友には是非登って欲しい名峰である。
中腹から下の登山道脇にはイワウチワがたくさんの蕾をつけており一部可憐なピンク色の花を開花させていた。このあたりのイワウチワは関東のものとは違って葉の形が広楕円形でトクワカソウと呼ばれる変種だそうだ。山裾ではチョウジザクラやアブラチャン、クロモジの開花が始まっていた。また、食用イチゴの高山植物版である"能郷イチゴ"はこの山で最初に発見されたものであり、花の名山としても、興味深い山である。
参加者の感想
満開の淡墨桜、甘南美寺の巨木、淡墨温泉、能郷白山と盛りだくさんの山旅。桜を堪能しながらも翌日登る白い立派な能郷白山を見上げ、身の引き締まる思いがした。長い林道歩き、渡渉、急登、時たま踏み抜く雪道を耐えて前山に着くと、素晴らしい展望だった。
さらに、山頂までのアップダウン、山頂直下の急登を一歩一歩進むと、広々とした山頂、天気は快晴、風もなく、360°の展望のご褒美だった。下山はシリセードをしたり、今シーズン最後の雪山を存分に楽しむことができた。登るときは蕾だったイワウチワが下山のときには可愛いピンクの花を咲かせ、疲れを癒してくれた。(M)
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