箱根周辺に咲く花
観光地で賑わう箱根の山々にも豊かな自然が残っています。四季折々に咲く箱根の花を集めてみました。
また箱根はアジサイの咲くところとしても知られています。6月には箱根登山鉄道沿線などでアジサイ祭りが行われています。
アゼビ(馬酔木) ツツジ科アゼボ属
白い壺型の花をたくさん付けます。有毒植物で家畜が食べないので放牧地などに残っています。箱根から伊豆にかけてはアセビの群生が楽しめるところも多くあります。
分布:本州(宮城以南)・四国・九州
生育地:海岸から山地
花期:4~5月、大きさ:1.5~4cm
別名:アゼボ
エイザンスミレ(叡山菫) スミレ科スミレ属
太平洋側の低山に生える複葉のスミレ。叡山で最初に見つけられたことからエイザンの名前が付けられています。
分布:本州・四国・九州
生育地:低山のやや暗い木陰
花期:3~5月、大きさ:5~15cm
キクザキイチゲ(菊咲一華) キンポウゲ科イチリンソウ属
淡青色の花を付けたキクザキイチゲが咲いていました。春まだ浅い山の中で花を付ける早春の花の一つです。
葉は3出複葉で深い切れ込みがあります。
分布:北海道・本州(近畿以北)
生育地:低地から山地の明るい林内
花期:3~5月、大きさ:15~20cm
別名:キクザキイチリンソウ、ルリイチゲソウ
キランソウ(金瘡小草 ) シソ科キランソウ属
地面に張り付いて広がることからジゴクノカマノフタと言う恐ろし気な名前が付いています。古くから薬草として利用され、イシャコロシ、イシャタオシなどの方言名があります。
分布:本州・四国・九州
生育地:道端・里山など
花期:3~5月、大きさ:3~8cm
別名:ジゴクノカマノフタ
コミヤマカタバミ(小深山傍食) カタバミ科カタバミ属
葉はクローバーに似た三小葉で角が丸みを帯びるのが特徴です。
分布:北海道・本州(近畿以北)・四国・九州
生育地:亜高山帯の林内
花期:6~8月、大きさ:5~15cm
ハコネアザミ(箱根薊) キク科アザミ属
箱根周辺の分布するトネアザミの変種です。頭花は密生すること、葉のとげが長い、茎は太く直立するがトネアザミに比べ低いのが特徴です。
分布:本州
生育地:山地の草地
花期:9~11月、大きさ:20~80cm
フジアザミ(富士薊) キク科アザミ属
大湧谷の噴煙を目の前にする明神ヶ岳の肩にマツムシソウが咲いていました。この花が咲くと秋も本番を迎えているようです。
分布:本州(関東・中部)
生育地:山地の礫地
花期:8~10月、大きさ:70~100cm
マツムシソウ(松虫草) マツムシソウ科マツムシソウ属
マツムシが鳴く頃に咲くことから名付けられた大型の花です。高山にはタカネマツムシソウがあります。図鑑などによるとマツムシソウは花弁の間に隙間があり、タカネマツムシソウは隙間が少ないとなっていましたがその区別は難しいようです。
分布:北海道・本州・四国・九州
生育地:山地の草原
花期:8~10月、大きさ:40~70cm
マムシグサ(蝮草) サトイモ科テンナンショウ属
マムシグサは地域など変化が多い花です。箱根で見たマムシグサはミミガタテンナンショウに似た茶色に近い色をしていました。
分布:本州・四国・九州
生育地:山地のやや暗い林内
花期:4~6月、大きさ:30~80cm
別名:コウライテンナンショウ、カントウマムシグサ
リンドウ(竜胆) リンドウ科リンドウ属
リンドウもまた秋を代表する花の一つです。明神ヶ岳から明星ヶ岳へ津続くハコネザサの稜線に林道を見付けることができます。
分布:本州・四国・九州・奄美
生育地:平地・丘陵地
花期:9~11月、大きさ:20~80cm
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