蝶ヶ岳 
山行日:25年04月27日~28日
山 名:北アルプス・蝶ヶ岳
区 分:個人
形 態:雪山・スキー
参加者:4名(男性:1名、女性:2名、会員外:1名)
コースタイム
4月27日天気:晴れ 蝶ヶ岳
〈4月27日〉
各出発地=8:00三股林道ゲート駐車場8:20―三股登山口―⑩―10:20まめうち平10:50―⑤―⑤―15:05大滝山分岐―15:15蝶ヶ岳―15:25蝶ヶ岳ヒュッテ(泊)
〈4月28日〉
蝶ヶ岳ヒュッテ6:50―7:30蝶槍7:45―8:35蝶ヶ岳ヒュッテ9:00―9:25大滝山分岐―⑮―12:20まめうち平12:35―14:20三股登山口―14:35三股林道ゲート駐車場
4/27 行動7時間25分 歩行5時間25分 4/28 行動7時間45分 歩行6時間10分
GPSfile
山行の過程
〈4/27〉
4/25に本格的なシーズンが始まり、駐車場の混雑が心配だったが、登山口にいちばん近い第一駐車場には8時でまだ数台分の余裕があった。
三股登山指導所で登山届を出し出発。沢は雪溶け水で水量が多い。2000m近くまで雪はそれほど残っていない。休憩スポットのまめうち平(1916m)でアイゼン、ピッケルを装備する。
しばらくは樹林帯のゆるやかな登り。雪はやや緩いがアイゼンは十分効いている。蝶沢2130m地点で夏道と冬道の分岐に出る。見上げると、どこまでも続くような雪壁の急登、ここからは約400mのきつい登りになる。
立ち休みを何度かはさみながら登りきると、槍の穂先が見えてくる。山頂直下も急登だが槍に励まされてピークに着くと、東側には圧倒的な槍穂の絶景!雪に白く輝く北アルプスの山々が出迎えてくれた。
小屋は混んでいたが満員ではなかった。
〈4/28〉
朝、小屋の前に雷鳥がいるというので見に行くと、半分冬毛が残るつがいに出会えた。周囲はちょっとした撮影会状態。
朝食後、前日の登りで膝の古傷に不安があったSaさんは小屋に残り、3人で蝶槍に向かう。槍穂を始め、歩くごとに少しずつ表情が変わる景色は見飽きることがない。この途上でも、別の個体の雄の雷鳥に出会った。
小屋に戻り、少し休憩して下山に取りかかる。Saさんの膝、Nさんのアイゼンを考慮しペースを落として急坂を慎重に下る。夜間に気温が下がり、雪が締まって歩きやすくなっていたが、冬道の分岐を示すロープに着いた時は思わず安堵した。
途中で装備を解除、休憩後、まめうち平を過ぎた頃から小雨が降りだした。その後は順調に歩き、駐車場に到着。
日帰り温泉で入浴して帰途に着く。帰りの高速、雨は本降りになっていた。
リーダーの感想
残雪期の北アに行きたいと思い、GWの小屋開けに合わせて企画した。今季の登山道や雪の情報がまだ少なく、直前まで情報収集して臨んだ。
知人からえげつないと聞いていた冬道は本当に脚を酷使するきつい登りだったが、その先は疲れが吹き飛ぶような景色が広がっていた。「すごーい!」しか言葉が出てこない。ただただ感動。
また、蝶ヶ岳は雷鳥遭遇率が高いと聞いていたが、小屋の玄関先でつがいに会えたのはビックリだった。2日目の朝は曇りでモルゲンロートが見られず残念に思っていたところ、雷鳥がカバーしてくれた。
自分自身、残雪期はあまり経験がなく、今回はいろいろと懸念事項ある山行になった。しかしゲストのSuさんはじめ、経験と実績ある先輩方に助けられ、無事完了したことでまた自分も成長できた気がする。一方で、この週末にシーズンが始まった北アでは数日間で事故が連発、(蝶ヶ岳絡みでも少なくとも2件)美しい山、楽しい登山には常に背中合わせの危険がある。これからのシーズンに向けて今いちど気を引き締めようと感じた山行でもあった。