明治神宮の杜(この木なんの木)
山行日:23年11月23日
山 名:南関東・明治神宮の杜(この木なんの木)
区 分:会山行
形 態:ハイキング
参加者:14名(男性:6名、女性:8名)
11月23日天気:晴れ
南参道入口9:15-南参道(神橋・モミ・二ノ鳥居)-9:40本殿(夫婦楠)-10:10御苑(南池・清正井・トイレ休憩)-11:00西参道(ヒノキ・たこ足の楠)-11:25宝物殿(北池・休憩)-11:45 北参道入口-内苑・外苑連絡道路-千駄ヶ谷駅-12:00聖徳記念絵画館、バッティングセンター(トイレ休憩)-外苑再開発状況視察-12:20イチョウ並木-12:40 地下鉄外苑前(銀座線)
行動3時間25分
9:00に原宿駅西口に集合。ちょうど”新嘗祭”当日にあたり、神宮南参道入口は混雑していた。南参道を神橋・代々木(代々この場所に育つモミノキ)・酒樽の展示を見ながら日本最大(高さ12m)の木造鳥居である二ノ鳥居へ。参道脇では菊花展も開催されていた。南神門の前には東京のJAグループが制作した野菜でできた千石船が置かれて目を引いた。門をくぐると正面に本殿、その左にご神木である”夫婦楠”の端正な姿がある。境内の周囲には”新嘗祭”ということで全国各都道府県から献上された農産物が展示されていた。
参拝を済ませた後、参道を戻って「御苑」に入場。南池・隔雲亭・菖蒲田・清正井などを巡り、美しい秋の風景を楽しんだ。次に西参道を北に進み、神宮の”100年の杜”を散策した。宝物殿前の北池の芝生でしばし休憩。北参道入口から神宮内苑を後にして外苑連絡道を神宮外苑に向かう。千駄ヶ谷駅・国立競技場を経て聖徳記念絵画館前に到着し、外苑の近代的な都市公園の姿を見る。外苑再開発の工事が始まっている神宮第二球場の脇を、「外苑再開発反対」のプラカードを掲げた共産党系の団体とすれ違いながら進む。イチョウ並木の黄葉はちょうど見頃で大変な人盛りだ。ほぼ予定通り12:40に地下鉄神宮外苑駅に到着して行動を終えた。
明治神宮は2020年に創建(鎮座)100周年を迎えた。大都会東京の中心部に鬱蒼と茂る広葉樹の見事な森を歩きながら、100年前一面の畑であったこの地に、マツやヒノキからクスノキ・カシ・シイといった南関東本来の植生に150年かけて自然に遷移させ、人の手を加えなくとも更新してゆく「永遠の森」を作るというコンセプトのもと内苑の杜づくりに取り組んだ、本田静六・本郷高徳・上原敬二という当時の林学者たちの先見性に感銘を覚えずにはいられない。日本的で深淵な内苑に対して、西洋的な都市公園を目指して作られた外苑(竣工は1926年)は、イチョウ並木から聖徳記念絵画館を眺めるシンメトリーな風景が東京の象徴的な景観として広く親しまれている。再開発の是非はともかくとして、日本人の魂に深く根付いた明治神宮内苑・外苑の姿を長く保存してゆきたいものと改めて感じた秋の散策であった。